自由とコスト

昨日は安全とコストについて書きました。

今日は「自由」と「コスト」です。

「自由」とは、他人のコントロールを受けることなく一個人の判断で物事を決定し、実行することができ、それに対して自分が責任を持つこと、あるいはそういうことのできる環境、です。

私は今回の開業にあたって、自由診療だけにして保険診療はやらないと決めました。

その理由は美容医療には保険診療はむかない、ということと、保険診療はあくまで管理医療であり、医師が考える最善の診療がそれによって妨げられる可能性があると考えているからです。

「自由診療」というと医者が好き勝手にできるように感じる人もいるかもしれませんが、それなりの責任と経験が必要です。

自由診療を責任をもって行うためには、それまでに多大な時間というコスト(犠牲)を払う必要があったのです。

話は昨日にもどりますが、エネルギーについても国の電力事業という束縛からは完全に自由になれないまでも、それなりのコストを払えばある程度は我々の手でコントロール可能になります。

情報についても、いまやインターネットでありとあらゆる情報が我々の手にゆだねられるようになってきましたが、情報のどこかに何か恣意的な力が及んでいないか常にチェックする努力が必要です。

情報も自らコストを払って獲得しなければ本当のことはわかりません。何のコストもかからずに獲得できる「情報」には必ずなにかしがらみがあると思ってまちがいありません(最近口コミサイトに貴クリニックのいいことを書きますよ、という業者からの営業メールが頻繁にくることからも、これらの情報になにが隠されているかは明らかです)。

美容外科の手術を考えている患者さんで、自分の判断で考え決定したいとお考えであれば、それなりの時間と費用を惜しんではいけません。

私のクリニックでは、カウンセリングを通じてそういった患者さんに「自由」な判断ができるように、情報を惜しみなくお伝えすることを日頃から努力しています。