113回美容外科学会記

先週の美容外科学会もなんとか無事に終わりました。

今回の学会のテーマが「低侵襲手術について」でしたので、パネルディスカッションのテーマも「レーザー」や「注射」にまじって「スレッドリフト」がある、というかんじでした。

つまり「スレッドリフト」は、注射やレーザーのように「お手軽」なものという位置づけなのだと思います。

スレッドリフトが世の中に広く受け入れられるには、こういった「くくり」のほうが有利なのかもしれません。

私の中でのスレッドリフトの位置づけは、今までにも何度も書いてきましたが、「フェイスリフト」の効果をさらに上げるもの、というもので、「低侵襲手術」からは程遠いものです。

今回の私の発表も、この立ち位置に変わるところは全くありませんでした。

誰が見ても写真をみれば若返っていることがわかる、そのうえでわざとらしい「ひきつり」はない、というフェイスリフトを目指して行った手術について長期経過をプレゼンしました。

今回の発表のあとフロアーで、美容外科で開業されている先生(私より5~6年先輩で形成外科のころから存じ上げているFLでも高名な先生)から「結果がきれいですね~。普通のフェイスリフトでも難しい部分がよく改善されていますね~」と言われたことがとてもうれしかったのです。

一般の美容外科の先生でも、フェイスリフトは切らなければいけないし逆に切るわけだから結果は完璧なのが当たり前、と思われがちです。

しかし残念ながら、フェイスリフトのように切らなければならない手術でも結果を出す(結果とは上記のことを意味します)ことのむずかしさは、フェイスリフトを何百例も手術してその結果を数年~10数年と見てきたドクターにしか分からないと思います。

そういった経験をお持ちのベテランの先生に(一部ではあるかもしれませんが)認めていただけたことは、私の目指している美容外科に自分自身が少しでも近づけたのではないかと思い、非常に光栄でした。

こういったちょっとしたコメントをいただけるだけで、これからももっと頑張ろう、という思いに駆られ、今後の励みになりました。

発表してホントによかった~。(単純ですね!)