2020年を振り返って 4

新しい輪郭手術の視点について

日本人は従来、顔面を正面でとらえることが多く側面への関心が薄かったように思います。

漫画のキャラクターを見ていただけるとわかると思いますが、正面からみて小さい顎に大きな目が特徴的で、鼻がきれいなキャラクターは従来のアニメではほとんど見られなかったのではないかと思います。

生前の手塚治虫が、キャラクターの鼻を書くのに非常に苦労した、という逸話を聞いたことがあります。

彼の描くキャラクターには、鼻がほとんど書かれていないか目立たないように描かれています(お茶の水博士は除く笑)。

古来日本の浮世絵を見ても鼻が美しく書かれているものはあまりみかけませんし、横顔が書かれているものを見ることも少ないと思います。

つまり顔全体の中での鼻のバランスという概念が西洋人に比べると著しく希薄だったのではないかと思われます。

その流れの中で、この考えを持たずに治療を受け続けた結果に納得できない患者さんが潜在的に多数存在していた、と考えられるのではないでしょうか。

それに対するひとつの答えを我々が示したことで、需要と供給がマッチして今年の手術の傾向につながったと分析しています。