1枚の写真

市橋容疑者がつかまりました。これだけマスコミで情報を流されてしまうと逃げようがないな、と思っていた矢先です。
とりあえず一件落着ということでよかったです。犠牲者の方の御冥福をあらためてお祈りします。それと関係者の方々は本当にお疲れさまでした。
今回の事件で私が一番感じたこと。それは、「1枚の写真」の重みです。
今回の逮捕のきっかけになったのはあの「1枚の写真」です。あれがなかったら、どんなに目撃情報があってもこれほど早い逮捕にはならなかっただろうと思います。
あの写真は専用の写真室(スタジオ)で外部ストロボを使って1眼レフのデジタルカメラで撮影されています。そんじょそこらのスナップ撮影とは違います。(あご下のかげは、外部ストロボが斜め上にあるからで、欲をいえばやや露出オーバーかもしれません。)
写真の撮り方も実に正確です。正面からの撮影で一番大事なのは顔が回転していないことです。横方向の回転がないことは両側の耳が同じだけ撮影されていることからわかります。美容外科の術前写真としてはほぼパーフェクト。もちろん斜め、側面の写真も正確に撮られていることと思います。
私は常々このブログで、美容外科の学会発表において正確な写真の必要性を訴えてきました。過去記事。あの写真ならどこの学会でもまず文句がでません。術後も同じ条件で撮る予定だったのだろうと思います。
正確に撮られた写真がこんな形で役に立ったことが、喜ばしくもあり悲しくもあり・・・です。