留学について

最近の若者の留学離れが進んでいる、といわれています。

テレビ番組で、若者はもっとガッツをもって留学すべきだ、などという声も聞かれるのですが、これは本末転倒と思うのです。

留学は目的ではなく、いまの状況を打開するひとつの手段だからです。

私も短期間ですが、大学の医局にいるときに2回ほど留学をしました。

当時の形成外科の医局において研究する環境はゼロに等しいものでした。

留学を思い立った時、自分の留学先、研究のテーマ、費用について何から何まですべて自分で決定し、交渉し、工面し、実行しました。

まず自分で興味のあるテーマを見つけ、その分野の論文を読み漁り、そこから世界のトップクラスの研究をしているドクターを見つけ、そのドクターに手紙とファックスを送り(当時メールという便利なものがありませんでした)、返事を待ってそこを訪れる、ということを繰り返していました。

医局には先輩もなく、教授も留学経験がないので頼ることはできません。全部自分で働きながらその合間にアレンジしなければいけません。

そんな切羽詰まった状況だったからこそ情熱が続いたのだろうと思うのです。

今の日本の状況は、私から見ると居心地がよすぎて留学する必要に迫られません。

若者が結婚しない状況と通じるものがあります。

日本の状況が変われば必然的に留学状況も変わるのであって、無理に留学する人を増やそうと思っても増えるものではない、というのが私の意見です。

美容外科・美容皮膚科
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