美容外科への道~その4~これもまた運命

続き~

卒業目前に麻酔科の医局入局を決心、麻酔科の新人歓迎会にも出席しました。この会に出席すれば入局の最終決定という意味もある重要なものでした。飲んで、食べて、その帰り道に「ああ~自分もこの道にとうとうすすむことになったな~」とつくづく感じ入りつつ自分の部屋にもどってきました。

しばらく休んで寝ようとしたところ、部屋の電話が鳴り、聞きなれない男の人の声で、

電話「あっ~夜分すいません。わたし川崎医大の森口ですが・・。」

大口「はっ・・・!?  はいっ! 大口です。先日はどうも・・」

森口先生「先日の話ですが、うちにきてもらえるように準備しましたので、電話しました。」

大口「はっ?えっ?僕入局できるのですか?どうしてですか?」

よっぱらった頭で、事情がすぐ飲み込めず、しばらく電話で話をきいていたのですが、ようするに話はこういうことでした。

森口先生もあのあと、荻野先生の手紙まで持ってきた私のことが気になって、(その後いろいろ事情があったようですが)各方面にはたらきかけてくださって、私のポストの見通しができたので今日電話をした、ということでした。

私は、どうしよう、いまさら麻酔科入局をやめるわけにもいかず、そうかといって形成外科にも行きたいし・・・。しばらく迷った挙句、結局森口先生にはたいへん申し訳なかったのですが、丁重におことわりました。

この1日の差 (森口先生の電話が1日早ければ・・・と、今から25年前のことですがこの日のことを昨日のことのようにはっきり覚えています) が私のその後の運命を大きく左右することになろうとは知るよしもありません。以下次号へ