美容外科クリニックの経営その10

今回は

ゆがんでいるとも思える美容外科広告事情に少しづつ光明が差してきた、という話です。

結論からいうと個人の情報発信、美容外科でいえば患者さんの情報発信です。

実際にクリニックで手術や施術を受けた患者さんが情報を発信し始めたのが今から10年ぐらい前からです。

文章(ブログなど)、写真(インスタグラム)、動画(ユーチューブ)などいまや誰でも情報発信することができる環境が整っています。

うちのクリニックでいいますと

2014年に大阪のブロガーがうちのクリニックで鼻の手術をうけました。

その患者さんは、自身のブログで術後1日目から顔の状態をほぼ毎日写真付きで克明にアップしてくれて、多くの患者さんがそれを見ることでうちのクリニックの存在を知ることになったようです。

それまで、うちのクリニックで行われている手術の宣伝はHPこそ作ってはいましたが、前回記事のような検索エンジン対策はほとんどせず、もちろん上位に表示されることなくほとんどの患者さんに存在を知られていない状態でした(それは今でも変わらないようです笑)。

その患者さんもほかのクリニックで手術を断られたのでたまたまうちのクリニックで手術をうけることになったというのがいきさつです。

その患者さんの手術後半年ぐらいから鼻の相談と手術が激増して、一番忙しいときは1週間毎日7~8時間の手術が続くようなこともあったぐらいです。

なかにはカウンセリングまでに3か月、手術はさらにそれから3か月待ちという時もあったようです。

さすがに5年も経過するとその患者さんの影響力もなくなってしまいましたが、今でも時々見たことがあるという患者さんがおられます。

さらに最近では、去年フェイスリフトと目・鼻の手術を受けた患者さんが術後の詳細をブログにアップしてくれて特にフェイスリフトの患者さんが激増しました。

以前からフェイスリフトについては、学会に何度も発表していて美容外科医の中では少し知られていたぐらいでした。

その関係で、それまではフェイスリフトを受ける患者さんは美容外科医(女医さん)が多く、その女医さんからの紹介で時々一般の患者さんもフェイスリフトをうけていただくことが多かったようです。

私にとってはずっと当たり前のように行ってきたフェイスリフトの方法が、自然な仕上がりで患者さんからの評判がよく去年の患者さんも率直な感想を書いていただきフェイスリフト患者さんの激増につながったようです。

鼻の手術もフェイスリフトの手術も10年以上前から変わらない方法でおこなってきましたが、心ある患者さんに評判を広めてもらって、言ってみれば「発掘」されたような格好になっています。

このような患者さんを私は「エンジェル」と呼んでいますが、こういった方が情報発信することは日本の美容外科業界の発展に大きく寄与することにつながると信じています。

一方、患者さんの情報発信は光の部分だけではありません。

闇の部分については次回以降に!