美容外科手術でトラブルを避けるために30

鼻中隔延長術についての続きです。

まずは前回書いたように鼻中隔軟骨を移植受け入れに十分な状態にします。

次は、移植軟骨の準備です。

その前に最近気になったことがあったのでそこからお話しします。

鼻中隔延長術で軟骨を移植する代わりに人工物を移植する問題についてです。

人工物を用いる利点は、鼻以外に傷をつける必要がなくなる、という点です。

これは患者さんも医師側も大きなメリットです。

患者さんにとってのメリットはともかく医師側のメリットはなんでしょうか。

一つは、人工物を使えば移植軟骨を用意する手術時間が省けるメリットです。

手術時間の短縮は美容外科経営の最も大きな課題です。

もう一つは、あとで書きますが移植軟骨を用意するのにもちょっとしたこつがいりますので、昨日いきなり美容外科医になった医師にはできない手術になってしまいます。

しかし人工物を使えば、医師の技量は関係なくなります。

これも美容外科クリニック経営にとって大きなアドバンテージです。経験のない医師を雇って手術をやらせれば安く済むからです。

こんな素晴らしい人工物を使わない手はないはずです。

しかし、少しでも人工物の移植経験のある医師であれば大きな落とし穴があることを知っています。