美容外科手術でトラブルを避けるために32

鼻の手術で用いる人工物について書いています。

まず人工物を用いる場合に念頭に置いておくことを3つかきます。

まずは1どんな材料か、2どこに用いるか、3その人工物に期待されるものはなにか、です。

1材料について

その材質がどれぐらいの生態親和性があるか、異物反応があるかなど結果として医療材料として許容できるものかどうかです。

これは現場の医師が直接判断することではありません。公的機関が医療材料として認めていれば一つの基準になります。それは国内・国外を問いません。代表的な機関としては、厚労省、FDA、CEなどです。一応こういった公的機関は、最低限必要な調査をある一定期間行って安全であるというデータがあれば認める方針を取っています。一旦認められてもその後も長期的なフォローアップで異常なデータが出た場合は製造・使用が中止になることもあります(前回書いた豊胸バッグのように)。

2使用部位について

簡単にいうと血流が良好な部位かそうでないか、人体の深い部位か体表に近い部位かなどが問題になりやすいです。それ以外に動きのある部位かそうでないかという問題もあります。一般的に異物を受け入れやすい部位は動きのない、身体の深い部位で血流の豊富な部位です。周囲にデッドスペースができにくいということも好適部位です。

3人工物に期待されるものについて

人体に挿入されたものに支持力が要求されるものかそうでないか、持続性が期待されるか、術後に再度材料にアプローチすることがあるかどうか、形が変わらないことを期待されるのか逆に周囲の形になじみやすいことが期待されるかどうか、といった点を考慮する必要があります。

少し難しくてわかりにくい話題ですので、実際にこういった異物を使った例を引き合いにしながら考えていきましょう。

美容外科・美容皮膚科
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