美容外科手術でトラブルを避けるために36

形成外科専門医を持っていてこれから美容外科医としてやっていこうと考えている医師に向けて書いています。

また、ある程度美容外科手術の経験もあるけれど今一つ自信をもって手術することができない、でもトラブルは避けたいと考えている小心者のドクターに参考になるように書いています。

さらに、まじめに美容外科を考えすぎていて今勤務しているクリニックの方針に納得がいかないドクターに少しでも参考になれば、と考えています。

耳介軟骨によるSEGについて書いています。

実際に耳介軟骨を採取するうえで気を付けることは二つあります。

一つは大きくとることで、初めて私の手術を見た形成外科の先生の感想は「耳介軟骨ってこんなに大きくとれるんですね!」というぐらい、それぐらい両側から大きくとります。

あとは軟骨を「ムキムキ」にしないことです。

鼻中隔軟骨の用意のところでも書きましたが、軟骨には固有軟骨膜があります。

これをある程度軟骨に付けて採取することがもう一つのこつになります。もちろんこれは移植軟骨としての強度を確保する意味があります。

これで採取した左右の耳甲介軟骨を正確に左右合わせていきます。

最初に延長部分を合わせて縫合しますが、普通の丸針を使用すると縫合途中でずれてくる可能性があるので、専用の直針で縫合しています。

この針糸はメーカーに特注しています。

こうして正確に合わせた左右の耳甲介軟骨ができたら移植・固定になります。

P.S. 以前から書いていました「動画」による情報発信を始めました。You Tubeで「八事石坂クリニック」で検索してください。よろしく!