美容外科手術でトラブルを避けるために50

鼻の手術で一番多いトラブルは「鼻先の手術をうけたが何も変わらなかった」です。

術前の患者さんの要望で「自然な感じの鼻にしてください」だから「ちょっとした手術でお願いします」ということでちょっとした手術をしてしまうとこのような状況になります。

過去に書いてきましたが、「自然な感じにする」は「ちょっとした手術をする」でないということです。

特に鼻先に関しては、多くの患者さんでこの大原則が当てはまります。

その原因は我々東洋人の鼻先の皮膚の厚さに原因があり、多くが皮下脂肪を伴う厚みのある皮膚だからです。

ですから鼻先をすっきり見せるためには鼻先の皮下脂肪を減量する手術は必須になりますが、十分ではありません。

わかりやすくたとえ話で説明します。

ボディをシェイプアップして筋肉もりもりになったとします。裸になれば結果は明瞭ですが、ダウンジャケットを着た状態だとその状態をうかがい知ることは困難です。

厚いダウンジャケットを薄いTシャツに着替えればなんとなく筋肉もりもりはわかります。

しかしだぶだぶのTシャツだとよくわからないのでサイズダウンする必要があります。

Tシャツを小さくできないとすれば、シェイプアップしながら体自体を大きくしてもいいかもしれません。

これを鼻先にあてはめると

シェイプアップは鼻翼軟骨の形を変えることで服は鼻先の皮膚の問題になります。

鼻先をすっきり見せる上で一番確実なのは、軟骨を小さくした結果余った鼻先の皮膚を縫い縮めることです。

しかし顔のど真ん中の鼻先に縦に縫目ができる結果はなかなか許容できるものではないので、鼻先の手術がとても難しいものになってしまうのです。