美容外科手術でトラブルを避けるために59

脂肪注入についてこの機会に書いておきます。

脂肪注入は30年以上前から美容外科手術で行われていました。

しかしここ10年ぐらい前から、脂肪注入の進歩には目に見張るものがあります。

それは世の中の目が再生医療に集まるようになるのと時期を同じくしています。

実際に、脂肪注入の生着率は以前の方法に比べて飛躍的に向上し安定がみられるようになりました。

そのあたりは、このブログにも何度も書いてきましたし、去年の形成外科学会誌にも論文として発表してきました。

実際に患者さんで計測すると注入量の30%が残存することが示されています。

今後、脂肪注入を受ける患者さんが増えるとさらに詳しいことが調べられるようになります。

脂肪注入の回数と生着率の関係、脂肪採取部位の違いと生着率の関係、脂肪注入部位の違いと生着率の関係、などが今後調べられるようになると思われます。

あとは超長期的な結果についても今後調べられるようになるでしょう。

いえることは、美容外科手術の中で脂肪注入は今後最も有望な手術手技になる可能性がある、ということです。

この手術手技をマスターすることが、より自然な仕上がりと安全性の高い美容外科手術の実現に必要になります。

手技については次回以降で。