美容外科手術でトラブルを避けるために77

鼻の修正手術で書いておかないといけないことは多数あるのですが、中でも最も重要なことを2,3あげておきます。

具体的にいうと、鼻中隔延長術そのものの修正は最も困難な手術になります。

自分自身が初回手術をしていれば問題がありませんが、他医の修正はできれば避けたいところです。

もちろん初回の術者の技量によるとは思いますが、今までかなりの症例数を経験して思うことは間違いなく全例肋軟骨による修正手術になります。

鼻中隔への移植軟骨として人工物や保存軟骨が用いられていたらさらに要注意です。

あとは鼻腔内の傷の状態が汚い症例は要注意です。

その場合必ず鼻翼軟骨の損傷がみられます、それも半端ない程度の損傷がみられることが多いので要注意です。

あと最近経験した症例ですが、過去に耳鼻科で「鼻中隔湾曲症」などで鼻中隔軟骨を取られたことがある場合です。

こういった症例も必ず肋軟骨が必要になりますが、それを固定する固定源にかなり苦労することが多く、ほとんどが「超難問」手術になります。

どうしてもこういった患者さんの手術を引き受ける場合は、鼻の手術に習熟した専門医の先生がいる(日本だと3~4か所)クリニックで働いている場合を除けば、よほど注意して手術に臨む必要があります。

また、自らがこのような修正患者さんを作ってしまわないように、初回手術は細心の注意を払って鼻の手術を行うようにしてほしいものです。

鼻の手術については書きだすときりがありませんのでこのあたりでいったん終了して、次回からは我々のクリニックで瞼・鼻の手術に次いで多いフェイスリフトについて書いていきます。