鼻の手術その14
鼻先の手術は、簡単にいえば鼻翼軟骨に手を入れることです。
鼻翼軟骨の手術は大きく分けて、鼻翼軟骨自体に手を入れて形を整えていくテクニックと他から軟骨をつけ足して形や強度をコントロールする手術の二つがあります(suture techniqueとcartilage graft)。
前々回と前回にも書いたように、日本人のように元々弱い鼻翼軟骨をコントロールするにはどうしてもgraftが必要になります。
しかも鼻翼軟骨の支持を補強するような軟骨移植をしなければコントロール不可能になります。
逆に鼻先に軟骨を移植する(乗せる)のは、支持を高めるどころか負荷を増やしますので逆効果になります。
要するに鼻先を高くしたり長くするなどのコントロールを考えるのであれば、鼻尖軟骨移植は適当ではない、ということがわかったと思います。
要するに鼻翼軟骨外側脚の支持性を高める軟骨移植、内側脚の支持性を高める軟骨移植が必要になります。
もちろんこれらを一つ一つ行う軟骨移植はありますが、これらを一気に補強してしまう方法があります。
それが鼻中隔軟骨延長術になります。