鼻の手術その28

早速前回の続きです。

鼻翼基部プロテーゼ(PNI)について。

国内でこの手術をしているクリニックは非常に少ないので、この手術について具体的にお話できるクリニックもごく少数と思われます。

おそらく八事石坂クリニックはこの手術に関して国内での手術件数は1位だと思います。

ほかのクリニックの修正も行いました(ただし、修正手術はとても難しい手術になることは後述します)。

もちろん手術をする以上は極力術後のフォローアップをしていますので、術後におこりうることやリスクに関してもほかのクリニックに比べてかなり多くの具体的なデータをもっています(これも具体的な統計結果を示しながら後述いたします)。

まず手軽に口元の突出感を薄めることができるこの手術ですが、手術はそれなりに技術が必要です。

コツは、とにかく骨膜下に挿入すること、骨膜を剥離する範囲を正しくしかも最小限行うこと、です。

3DCTがあればイメージはしやすい手術ですが、慣れればそれがなくても正しい範囲で剥離できます。

形成外科の素養があれば「骨膜」がどんなものか常識ですが、驚くべきことにこれがよくわかってないとしか思えない手術をしているドクターがいます(骨膜下がどこなのか、どんなスぺースができるのかわかっていない?)。

またこの手術をするうえで解剖学的なランドマーク(指標)を把握していないととんでもないところに挿入されてしまいます。「歯槽突起」「歯槽隆起」「犬歯窩」「梨状孔縁」「口腔前庭」など聞いたときにパッとイメージできることが最低必要になります。

PNIは手軽に口元の突出感を薄めることができる手術として有望な手術ですが、患者さんにとってそれなりのリスクもあります。

そのあたりを次回以降でお伝えしようと思っています。