鼻の手術その4

前回の続きです。

鼻中隔延長術(SEG)が鼻尖の手術では必須であることを説明しましたが、昨日の患者さんがなぜ修正が必要になったかを考えましょう。

うちのクリニックでは、鼻の手術の術後修正手術が多いのですが、1/3がSEGの修正になります。

SEGと一口に言っても、いろいろな方法があります。

基本は軟骨移植術になりますが、移植材料、固定方法、によって本当にいろいろな手術がなされています。

昨日の患者さんは小さな鼻中隔軟骨を採取して延長に用いていました。固定方法は端端で両側からメッシュ(正体は不明 人工物)で挟み込んで固定してありました。

これに鼻翼軟骨が固定してあるのですが、全く固定性のない鼻先となっていました。

鼻尖をリジッドに固定しないことが大事でナチュラルという方もいますがそれは本末転倒です。

そのやり方で術前に考えている鼻先の位置が実現・維持できるならいいですが、前々回で書きましたバランスの中心になる鼻尖が動いてしまっては手術全体のプランニングができません。

SEGで大事なことは、具体的に言うと移植材料の問題と固定方法になります。

ところが驚くことに、決まった方法があるわけではないので術者の好きな方法で行なわれています。

この問題、長くなりますので次回に続きます