鼻の手術その6

鼻の手術で鼻尖の重要性について書いてきました。

鼻先には左右への動きと上下の動きがあります。

術後に問題になるのは上下の動きで、鼻先が垂れてしまったり、鼻先が上に引っ張られたりという移動です。

この術後の移動を抑えるにはどうしたらいいかを考えると、軟骨移植の方向は自然に決まってきます。

わかりやすく言えば、横たえるように移植するのではなく縦方向に移植する必要があります。

家で例えると柱を立てるようなイメージです。

これが理解できれば、鼻先の位置を変えて維持するのに、鼻尖軟骨移植(横たえる移植)だけでは難しいことがわかります。

鼻尖の皮膚が厚い場合はなおさらです。

鼻先の手術で鼻中隔延長術をしないことは、術後の鼻先の位置がどこに行くかわからない、という前提になります。

何故なら、術後3~6か月ぐらいは鼻先に瘢痕拘縮によるけん引力が加わって、鼻は短く低くなるように変わっていくからです。