鼻の手術その7
鼻先の手術で鼻中隔延長術(SEG)が大事ということを書きました。
SEGは鼻先の動きを犠牲にして鼻先の位置高さ、形を決める手術ということも書きました。
ここで、鼻先の動きを犠牲にして大丈夫なんですか?という疑問に答えます。
鼻先は動いたほうがいいです、どちらかといえば。
動くに越したことはないけれど、手術をするうえで鼻のバランスがとりやすくなり、ひいては顔全体のバランスがとりやすくなるなら多少動かなくてもしょうがないかと思います。
結局は、SEGはパーフェクトな手術ではないけれど、患者さんにとってはとても有用な手術だと思います。
どんな手術でも多少の犠牲は払います。
考え方として近い手術は、眼科の「白内障」手術を思い浮かべてください。
白内障手術は、自分の濁った水晶体を取り出して代わりに人工レンズを入れる手術です。
水晶体はそれ自体の形が変わりピント調節ができるようになっています。
ところが人工レンズにしてしまうとピント調節ができなくなります。
ただ、濁って見えなくなる水晶体よりも調節性のない人工レンズのほうがはるかにましなので、多くの人が受けています。
顔のバランスの中心である鼻先が理想の位置と高さになるなら、多少動かなくてもしかたないか、ということです。