鼻の手術その9
鼻中隔延長術(SEG)のメリットについて書いています。
団子鼻に有効と書きましたが、その理由を追加します。
鼻翼軟骨外側脚の形を凹にしやすくすることのほかに、術後の固定が有効になる、というメリットもあります。
少し経験のあるドクターあるいは患者さんだと、術後の固定が重要であることを知っていると思います。
特に団子鼻の場合、鼻尖頭側半分の圧迫固定は非常に重要です。
いくら手術でこの部分の脂肪を減らし軟骨を小さくしたとしても術後の圧迫ができないと皮膚は浮いてきてしまい軟骨との間に瘢痕ができて硬く盛り上がります。その結果鼻先が全く小さくならないどころかかえって大きくなったという患者さんもいます。
通常はテープとギプスで圧迫固定することになりますが、鼻先の軟骨の支持が弱いといくら圧迫しても全体が沈み込んで有効な圧迫にはなりません。
SEGが行われていれば(鼻尖に強固な支持性が得られているという前提ですよ)、強く圧迫してもカウンター力がかかりますのでよりしっかりと死腔形成予防になります。
術後にできる皮膚と軟骨の間の死腔をできるだけ少なくすることが、鼻尖縮小術のいい結果を生むことになります。