フェイスリフトについて(1)
当院で特に力を入れている手術のひとつ
たるみ治療の中で最も強力な治療であるフェイスリフト。
今回はフェイスリフトについて
「なぜ強力に引き上げる事ができるのか」
について書いていこうと思います。
年々気になってくる皮膚のたるみ。
個人差はもちろんありますが、多くの人が30代以降に多かれ少なかれたるみというものを自覚してくるようです。
たるみ治療というと
ヒアルロン酸などの注入療法
脂肪吸引、脂肪注入
HIFUなどの照射系の治療
糸リフト
フェイスリフト
など、様々な治療法があります。
その中でもフェイスリフトは、最も高い効果が見込める治療と言えるでしょう。
機械などが年を追うごとに進化を遂げているにも関わらず、なぜフェイスリフトが最も強力な治療であり続けるのか。
ひとつは、余った皮膚を切り取れる唯一の治療だからでしょうか。
これは当然といえば当然ですが、やはり年々余っていく皮膚を切り取れるか切り取れないか、というのは大きな違いだと思います。
ただし、皮膚「のみ」を引っ張るフェイスリフトは過去の方法であり、傷跡が幅広くなってしまう、表情が不自然になる、などの弊害があるため、
現在はもっと深い層へ操作を加える事で、より結果の良いフェイスリフトが広く行われています。
その深い層というのがSMASです。
この層に対して直接操作を加える事ができる、という点がフェイスリフトのもうひとつのアドバンテージだと思います。
難しい話になってしまいますが、SMAS(superficial musculoaponeurotic system)というのは顔の皮膚の下に存在する筋膜系で、広頚筋や浅側頭筋膜などと連続して一つの層を構成しています。
皮膚だけでなくこのSMASを一緒に引き上げる事で、自然な表情を保ち、傷跡に大きな負担をかける事なくたるみを軽減する事ができます。
現在行われている皮膚切開を伴うフェイスリフトは、ほとんどが何らかのアプローチでこのSMASに対する操作を加えています。
しかし、SMASに対する操作と一言でいっても、その方法は千差万別です。
次回は実際の症例写真を元に、当院での手術のやり方・気を配っているポイントなどを書いていこうと思います。