「自然なもの」
以前にも書きましたが、いわゆる「自然なもの」が一番難しいと感じます。
美容外科でも、それ以外のたとえば日常の生活環境でも、です。
なにも手を加えないのが「自然」なはずなのですが、実はちがうのです。
それは今の日本が豊かになりすぎて、情報が溢れすぎて、本当の自然が何であるかがわかりにくくなっているからでしょうか。
それでも日本人のDNAのなかに、まだ心の奥底に「自然なもの」はなにかが息づいているのです。
それを具現化する作業を我々は毎日繰り返しているともいえるのです。
一人として、同じ顔の人はいないのと同じように、一人としてその人のいいなと思う顔は一緒ではないのが普通です。
それでも患者さんは、自分で「はやっている顔」になりたいとしきりにおっしゃるのですが、そうじゃないんじゃないの、と問いかけることもあります。
そうかといって、私自身の古い感性を押し付けるわけにもいかず、あるいは手術では到底実現不可能だったり・・。
すべてがぴたりと一致して「自然なもの」が出来上がることは奇跡に近いともいえます。